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藤原岳は太平洋セメントによって削られた山容が特徴的 |
鈴鹿山脈にある藤原岳に初めて行ってみることにした。
鈴鹿山脈は山ヒルが出るとのことで、特に藤原岳は多いらしいと聞いていたため、寒くなってくる11月の晴天続きのタイミングで登ることにした。
藤原岳は鈴鹿山脈の北部に位置し、日本三百名山であり花の百名山にも選定されている標高1,144mの山である。
鈴鹿山脈の中でも電車で容易にアプローチできることや、登山道が整備されていることから初心者向きの山として人気も高いとのこと。
藤原岳へのアクセスは、名古屋駅から近鉄名古屋線で30分ほどで到着する富田駅まで行き、その後、三岐鉄道というローカル線に乗り換えてさらに45分で到着する終点の西藤原駅が最寄り駅となる。駅からは徒歩10分で表登山道登山口まで行くことができる。
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三岐鉄道はとにかく揺れるので寝ることができない |
表登山道入口には立派な休憩所があり、トイレや靴洗い場も完備されている。無料駐車場も20台程度あるが、日曜日ということもあって到着した8時には満車となっていた。ちなみに、満車時には400mほど行ったところにある小学校前駐車場があり80台駐車可能(こちらは有料)とのこと。
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表登山道入口に休憩所があるのは便利この上ない |
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2つある鳥居の2つ目右側が登山道の入口となる |
表登山道は非常に整備されており、道に迷う心配はほぼない。つづら折りとなる道を黙々と登っていく。
森の中の登山は気持ちがいいものの、眺望もなく少し単調な登山道でもある。
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案内がしっかりとあってペース配分の参考となる |
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美しい森をひたすら登っていく |
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大きな崩落箇所もあるが、登山道には危険な箇所はない |
75分ほどでようやく8合目に到着した。ここから眺望が開けてきて、景色の変化を楽しむことができる。ただ風も強くなって急激に体が冷えてきたので、フリース手袋とフーディニを羽織っていくことにした。
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伊吹山がよく見える |
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8合目から石灰岩が露出し始める |
8合目から傾斜も増し、石灰岩が露出したゴツゴツとした箇所が増えてきて、一気にきつく感じる。ここから9合目までが非常に遠いというか、8合目までの各合案内の間隔からは想定外の距離に思われた。
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9合目にようやく到着 |
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9合目からは伊勢湾が見える |
9合目から藤原山荘までがこれまた遠く感じる。体感だと8合目が実質6合目くらいの感じである。おかしいなと思いながらも、歩き続け30分ほどでやっと藤原山荘に到着した。
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9合目からは足場も悪くなる |
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麓からここまで2時間弱の道のり |
藤原山荘は無人小屋だが、トイレもあってイザという時には頼りになるので安心感がある。ここから藤原岳山頂まで20分だが、この付近は台地のようになっており、高低差もあまりないコースとなる。
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藤原山荘から山頂を望む |
山頂付近は石灰岩が露出したカレンフェルトが特徴的で、低木と苔が多い独特の風景を楽しみながら山頂まで歩いていく。
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面白い岩肌 |
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初めて見る植物 |
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カレンフェルト! |
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山頂まであと少し |
20分ほどで山頂に到着した。あまりスペースがないなかで、ハイカーたちが景色を眺めて休憩している。ただ風が強く、長時間滞在するのは難しい状況だった。
山頂からは鈴鹿山脈や伊勢湾がきれいに見えて、素晴らしい眺望を楽しむことができた。
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風は強いが景色は最高 |
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西方面は山々が連なっている |
山頂の斜面側の岩場に腰掛けているハイカーが数名いたが、覗いてみると絶壁に近い岩場で、バランスを崩すと転落するようなところで驚いた。風も強いし、自分にはとても無理である。
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下りスタート |
再び藤原山荘までもどり、昼食休憩をとってから下山を開始した。
8合目からは裏登山道という別ルートで下山も可能だが、裏登山道はガレ場もあるとのことで体力的に厳しいこともあって、登ってきた表登山道で下山することにした。
下りは太ももへの負荷がきつく、くたくたになってようやく登山口まで戻ってくることができた。下山後、靴の中やウェアを一通り確認したが、心配していた山ヒルには遭遇せず一安心である。
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ゴール! |
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YAMAPデータ ピストンルートのため、距離標高データが相似形となっている |
藤原岳は今回始めての登山だったが、景色がよくとても満足のできる登山となった。
鉄道でアクセスできることや、整備された登山道もあることから、秋だけでなく冬の雪も楽しめそうだ。