E-M5 Mark II 初登山

宝塚駅から塩尾寺までは舗装路の登りが続く

E-M5 Mark IIを実際の登山で使用してみることにした。行き先は、宝塚から六甲山頂までの縦走路を経由した有馬温泉までの初心者向けコースである。
E-M5と比較すると重量が44グラム増加しているが、キャプチャーV3でリュックのショルダーベルトから吊り下げていると、重量差を感じることはなかった。

この夏購入したOSPREY Stratos 36

オスプレーのリュックではトレッキングポールを一時的に吊り下げられるアタッチメントが装備されているが、キャプチャーV3を左側のショルダーベルトに付けE-M5 Mark IIをぶら下げると、レンズがトレッキングポールと当たってしまうことが発覚した。

対応としてキャプチャーV3を右側のベルトに付けることも考えたが、キャプチャーのカメラ取り外しボタンがV3の右側にあるため、右利きだと使い勝手が著しく悪くなることが判明した。悩んだ末にトレッキングポールのアタッチメントは使用しないことにした。

正直にいえば、オスプレーのリュックを購入した目的の一つはこのストウオンザゴーにあった訳で、ちょっと誤算だったが仕方ないとあきらめることにした。

宝塚の市街地を臨む

E-M5 Mark IIはスペック上は更に寒さに強くなったとのことだが、この時期だと恩恵を感じることはない。 シャッターフィーリングは相変わらず気持ちがよく、ついつい意味もなく撮影してしまうことが多かった。

木陰に入ってもホワイトバランスは優秀

E-M5の時から大きく進化した感じはないが、相変わらずホワイトバランスは優秀で、フジのX-E2だと木陰での撮影は寒々しくなりすぎるが、E-M5 Mark IIは非常に安定している。杉の林の中で撮影してみたが、太陽光の雰囲気をよく表現できている。

9月の台風21号による倒木の影響で、木々がなくなり麓を見渡せるようになっていた

かつてはオリンパスブルーと言われていた青空の表現は、E-M5 Mark IIの場合は極めて自然な青色の表現である。LX100の時には青空がマゼンタっぽくなって悩まされたが、素直な青空で気持ちがいい。
使用していたレンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZは逆光に弱く、太陽の位置によってはフレアが目立ちやすい。

ススキが秋らしさを感じさせる

大量の倒木・土砂崩れ跡が痛々しい

マイクロフォーサーズで懸念していたダイナミックレンジに関しては、個人的には気にならないレベルである。フルサイズの機種は持っていないため、APS-Cの機種との比較で言えば、通常の撮影では気付かないくらいの差だと思う。

紅葉はまだまだ

山頂付近に到着すると、それなりに寒さを感じるが紅葉はまだまだで、このような関西の低山だと11月にならないと見頃にならないようだ。

六甲山頂から有馬温泉までの下り道には崩落箇所がある

迂回路用の臨時のはしご

六甲山頂から有馬温泉までの魚屋道は、先日の台風でできたと思われる土砂崩れや倒木が散見され、登山道としては整備はされているものの不安を覚えてしまう。歩いてみて危険を感じることはないのだが、倒木の下をくぐるときなどは少し緊張してしまう。

このような箇所がいくつかある

有馬温泉までの下り道は1時間ほどであり、途中で有馬稲荷までの近道もあるため、簡単に下ることができた。

有馬稲荷に下山
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZのボケは少ないのが残念

無事に下山し、あらためてE-M5 Mark IIの使い勝手の良さを実感した。実際の登山のなかで、バリアングル液晶を普段は裏返しておくことで液晶に傷がつかないという安心感や、ローアングル・ハイアングルの撮影で非常に役立つことも実感できた。

E-M5から大きく変わった訳ではないが着実に進化しており、実際の使用感も良かったことから今後も安心して使用することができそうだ。
今後資金の準備ができ次第となるが、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROを購入することが次のステップであり、今のレンズとの違いを実感してみたいと思う。