WSD-F20 登山での使用感
ロックガーデンへの登山口 |
ルートは六甲山のロックガーデンから雨ヶ峠を経由した六甲最高峰を経て有馬温泉まで下山する超定番の人気コースにすることにした。
阪急芦屋川駅をスタートする際に、3つのGPSで測定することとした。
1.WSD-F20のyamapを起動、左腕に着ける
2.スマホ(Pixel XL)のyamapを起動、リュックの雨蓋内に入れる
3.Sunnto TraverseのGPSを起動、右腕に着ける
スタートしてすぐに気づいたのが、WSD-F20の屋外での視認性の低さである。
特にこの日は晴天だったこともあり、透過型液晶を採用している画面はバックライトのパワーが無いと見にくくて仕方がない。
バックライトの設定を弱めにしていたので晴天下だとツライ |
手をかざして影をつくると多少見えやすくなるため、都度その対応をおこなったが地味に不便である。
ロックガーデンは初心者でも簡単に岩を登ることができ楽しい |
芦屋の市街地を望む |
現在地をGPSでリアルタイムに補足し、予定している登山道から外れていないか時計を見れば分かるというのは、使い勝手のデメリットはあっても圧倒的な安心感がある。
花崗岩が風化し、くり抜かれたような登山道 |
風吹岩名物のイノシシ |
一緒に休憩していた地元のハイカーによると、あの個体は一番タチが悪いそうで、気をつけるようにとのこと。
雨ヶ峠をやっと超えると本庄堰がみえる |
いくつか渡河地点を通過する |
WSD-F20のyamapで現在地の場所はすぐに分かるのだが、Sunnto Traverseだと常に確認できるスタートからの累計距離や現在地の標高が、WSD-F20のyamapで表示されない。進捗確認の意味でも重要な情報だと思うが、このあたりは今後のバージョンアップに期待しつつ、他のアプリを併用するなどで工夫するしかなさそうだ。
バテつつ最高峰に到着 |
湿度が高く、展望は今ひとつ |
気温の高さにくわえ湿度がとても高かったこともあり、意外なほど体力を消費していたため最高峰で長めの休憩をとることとした。
夏の登山は暑さ対策が難しく、水分補給や休息のとり方は自分なりにペースを掴むしかなさそうで、まだまだ経験が足りない。
有馬温泉までの道は土砂崩れによって迂回路が設けられている箇所がある |
1時間ほどで下山できた |
WSD-F20での記録時間は約5時間、バッテリー残量は35%程だった。
登山終了後、GPSデータを比較してみることにした。
緑線がWSD-F20 赤線がSuunto Traverse 青線がPixel XL |
芦屋川駅から登山口までの市街地では、大きな違いはない。スタート直後はWSD-F20が少し道から外れているが、その後はほぼ正確に記録されている。
緑線がWSD-F20 赤線がSuunto Traverse 青線がPixel XL |
緑線がWSD-F20 赤線がSuunto Traverse 青線がPixel XL |
山道に入るとGPSの補足状況の違いのためか、コースから外れている記録となっている。
実用上では大きな問題ではないが、数mから十数mくらいの精度の誤差があることを知ることができた。
緑線がWSD-F20 赤線がSuunto Traverse 青線がPixel XL |
最高峰付近になるとGPSの補足状況が改善するためか、どの機種もほぼ誤差がなく同じ記録になっているのが興味深い。
緑線がWSD-F20 赤線がSuunto Traverse 青線がPixel XL |
もっとも記録にバラツキが出たのは最後の有馬温泉までの下り道である。おそらく地形などの影響があったものと考えられる。どの記録も誤差が大きい。
<まとめ>
・手元でyamapが気軽に確認できるのは登山には非常に役立ち、道迷いのリスクを大きく低減できる
・GPSの誤差はどの機種でもあり得るため、数m単位での位置情報を信じてはならない
・WSD-F20の実稼働時間は7時間強で晴天下での視認性は悪い
・シンプルなSuuntoも使い方によっては役立つ