登山初心者の最初のハードル 六甲蓬莱峡 その2
蓬莱峡の道無き道を岩に塗られた黄色のペイントや木々にくぐりつけられたビニール紐を目印に進んでいくと、ようやく最初の目印であるハニー農場に到達した。 ハニー農場から主要な登山ルートである六甲縦走路に合流するために、舗装された道を上る必要があったが、ブログなどでショートカットできる道があるとのことだったので、地図をみながらそこからショートカットをしてみることにした。 ショートカットの入り口は道が見当たらず、杉の林が急斜面に立ち並んでいるだけだった。 傾斜は急であるものの、道はなくともショートカットは数百mだったため、思い切ってこの斜面を登ってみることにした。 登る前には気づかなかったが、傾斜が想像以上に急斜面で、転げ落ちそうになりながら杉にしがみつきつつ何とか進んでいった。足下に植生している草を踏むと、刺があるものや、杉にいる小さな羽虫、雨上がりでジュブジュブの地面など、想像以上にキツい斜面で、道が見当たらないまま地図とGPSを便りに登山道への合流を目指した。 30分ほどの彷徨いだったがようやく縦走路に合流でき、ほっとしたものの緊張が解けると一気に疲れが押し寄せてきた。 六甲山のような有名な山で、初心者でも問題のないと思っていたルートでも、道に少し迷うだけでこれだけ疲れるというのも発見であり、改めて登山は「急がば回れ」だということを実感した。 登山を終えて家に戻ってからルートの見直しをしていると、ハニー農場からのショートカットのスタート地点を間違っていたことに気づいた。 反省としては、地図の読む力の欠如や間違っていた場合の引き返すという決断力、誤った道でも突破するだけのスキルおよび体力不足など、課題は山積である。 ともかく、登山を初めて最初の段階で貴重な経験を出来たことは今後のプラスだと前向きにとらえ、次の登山に生かしていきたいと思う。